よーだ育休中

ONE PIECE ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

3.5
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ー フィルマ王に俺はなる!(どん!)


《偉大なる航路》のハンナバル島では「海賊の、海賊による、何でもありのデッドエンドレース」が不定期開催されている。高額な賞金と危険な冒険に惹かれた《麦わらの一味》はこのレースに名乗りを上げるが、レースには「海軍にとって最大の汚点」と称される《将軍ガスパーデ》もエントリーしていた。


◆劇場版「ONEPIECE」第四弾

学生時代BUMP OF CHICKENが好きだったので、主題歌が「sailing day」だと知っていた今作はマラソン始める前から気になっていた作品の一つでした。カラオケの映像しか見たことが無かったので、今回ようやくフルで観られて良かった。

アラバスタでの激戦を終えた麦わらの一味。元バロックワークス社の副社長ニコ・ロビンを仲間に迎えて間もなくといったあたりのサイドストーリーのようです。ルフィたちも自身の懸賞金が跳ね上がった事実を認定していない様でした。

ならず者たちで賑わう港町を進んでいく冒頭のカクカクした映像からはお金の(かかっている)匂いはしませんでしたが、巨人族や《ノコギリのアーロン》のライバルだというシャチの魚人をはじめ、一癖ありそうな面構えの海賊たちが集まっている舞台に、前作の『珍獣島』よりはワンピースっぽさを感じました。(アーロンと同格という肩書きは今になってしまえば弱いですし 、シャチってそもそも魚類ではなく哺乳類ですが。)

過去の劇場版三作品はどれも60分少々の尺であったのに対して、今作では90分程の尺が取られています。徐々に従来作品のようなアニメスペシャル感は薄れてきました。


◆よく練られたヴィランのキャラクター

メインヴィランである将軍ガスパーデは元海兵ということ。当時の階級までは明かされていなかったですが「自分の船を乗っとった」旨の発言をしていたので、大佐くらいだったのかな。(首領クリークが名を上げるときもこんなやり口じゃなかった?)

『アメアメの実』の能力は強力でしたが、懸賞金9,500万ベリーは実力相当では無いと感じます。元々過小評価されていたとはいえ、アラバスタ編のラスボス《元王下七武海のクロコダイル》以上の懸賞金は不釣り合いに感じました。手配書の懸賞金は《純粋な戦闘能力ではなく政府にとっての危険度》を指し示している事がわかりやすく反映された価格設定。海軍が『最大の汚点』を捕らえんとする熱量を含んだ数字だったことが窺えます。


ありきたりなトントン拍子で物語が進行していくのではなく、このガスパーデを中心に組まれたプロットはよく出来ていました。(その結果、巨人や魚人のお友達は出オチでしたが、別に惜しくはありません。)

ハンナバル島でアナグマ(芸能人CVは何とかしてくれ…。)を焚き付けたこと。デッドエンドレースに裏から手を回していたこと。過去にシュライヤ兄妹と因縁があったこと。全て彼を起因にして物語が展開しています。上手く練られた構成でした。

3,000万 vs 9,500万の厳しい戦いであるように見せかけておいて、決着がついた後に実はルフィの懸金が3,000万から1億に引き上げられていた描写を挟むのも粋な演出。懐かしい『ゴムゴムのバクバク』を使ったり、決め技が『ゴムゴムのバズーカ』だったり、原作へのリスペクトを感じるシーンも沢山ありました。推しの見せ場は少なかったがな。


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Dear. あちゃん

メリー号に潜んでたアナグマにサンジが優しい言葉を掛けていたのって、つまりそういうことだったんだよね!?

ルフィが帽子を傷つけられてブチ切れたシーン、「貴様!!」じゃなくて「お前ェ!!」の方がしっくりくる気がしたのは僕だけ?