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腰抜け二挺拳銃の一人旅のレビュー・感想・評価

腰抜け二挺拳銃(1948年製作の映画)
4.0
ノーマン・Z・マクロード監督作。

20世紀アメリカを代表するコメディアンの一人、ボブ・ホープが主演を務めたウエスタンコメディで、相手役にジェーン・ラッセルが起用されています。

西部開拓時代のアメリカを舞台に、インディアンに武器を密売しているギャング一味を摘発するよう政府から密命を受けた凄腕の女ガンマン:カラミティ・ジェーンが、偶然出会った弱虫の歯科医:ピーター・ポッターに目を付け強引に彼と結婚した上で、ギャングが紛れ込む幌馬車隊に平凡な夫婦を装って同行することに…という凸凹夫婦が繰り広げるウエスタンコメディの痛快作となっています。

主演のボブ・ホープが繰り出すギャグの連発が馬鹿馬鹿しくも楽しさ満点の娯楽活劇で、人一倍弱虫で銃の初心者であるピーターの失態を、素性を隠した凄腕ガンマンのカラミティがこっそりカバーするという夫婦の構図が可笑しいです。10人以上のインディアンをたった一人で倒して有頂天になるピーターですが、実際にはカラミティが遠くからライフルを使って倒している…等、夫の窮地を持ち前の度胸と腕前でこっそり援護する妻の立ち回りが鮮やかで、真実を何も知らず調子に乗る能天気旦那&夫を手玉に取る最強ガンマン妻の凸凹夫婦漫才で魅せてくれますし、クライマックスでのインディアン&ギャング一味との攻防では王道の西部劇を踏襲したスペクタクルな活劇展開で畳み掛けています。

主演のボブ・ホープが流石の喜劇演技で観客の笑いを誘っていますし、任務に利用するつもりで結婚した夫に本気で惚れ込んでしまうツンデレ妻をジェーン・ラッセルが好演しています。
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