がちゃん

七年目の浮気のがちゃんのレビュー・感想・評価

七年目の浮気(1955年製作の映画)
3.9
この作品は知らなくても、
地下鉄の通風孔の風にあおられてマリリン・モンローのスカートがまくれ上がるショットはほとんどの人が見たことがあるんじゃないか。
有名ですよね。

太古の昔から、
マンハッタンに住む家族は、
夏になると妻と子供は避暑地に出かけ、
夫は一人残って仕事をするという。

その風習は現代にも受け継がれていて、
中小企業の出版社に勤めるリチャード(トム・イーウェル)は、妻と子供を避暑地に送り、一人マンハッタンに残って仕事をすることになった。

リチャードは真面目な男だが、
空想力というか妄想力がものすごい。

そんな時、
リチャードのアパートの2階に、
セクシーなブロンド美女(マリリン・モンロー)が越してくる。

リチャードはブロンド美女に参ってしまい、
浮気の虫が騒ぎ始める・・・

マリリン・モンローの魅力全開の本作ですが、
主人公リチャード演じる、トム・イーウェルの一人芝居が笑わせる。

ビリー・ワイルダー監督らしく小道具の使い方も上手で、
ローラースケートの場面は何度見ても笑えるし、
煙草を吸うためにいちいち脚立を持ってウロウロするシーンもツボを外していない。

音楽の使い方もうまく、
ラフマニノフのピアノ協奏曲2番は、
この作品を観た方なら曲を聴いただけでクスリと笑ってしまうだろう。

チョップスティックをピアノで連弾するシーンも、
すぐに思い出せる名シーンだと思う。

それから、
お酒にも詳しくなれそうな場面もいっぱい。

息子のカヤックのパドルを持って、
朝のマンハッタンに飛び出すラストシーンも、
大ハッピーエンドで大好きです。

とにかく笑えます。
ビリー・ワイルダー監督凄いね。

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