がちゃん

エスパイのがちゃんのレビュー・感想・評価

エスパイ(1974年製作の映画)
2.8
これはなかなかのキワモノ作品です。
原作は小松左京。

透視能力やテレパシー、
サイコキネシスなどの超能力を持った組織『エスパイ』。
彼等は持っているその能力で、
世界の平和を守っていた。

東欧のバルトニアという国の首相が来日することになり、
その首相を暗殺しようとする<若山富三郎をリーダーとする集団と、
エスパイとの戦いを描く。

エスパイ側は、
藤岡弘、草刈正雄、加山雄三、由美かおる、
そしてシェパード犬という面々で、
超能力を駆使して悪と戦う。

イスタンブールなどのロケもあり、
物語のスケールは壮大なのだが、
肝心のエスパイの活躍が地味。

不要とも思える由美かおるのお色気シーン。
併映は山口百恵主演の『伊豆の踊子』であったことから、
このシーンには気まずい雰囲気が漂ったことであろう。

しょぼいアクションシーンが連続する中で、
ようやくクライマックスのシャンデリア落下シーンと、
会議場の炎上シーンがある。
一応、ここが見せ場。

ユリ・ゲラー来日などによって、
超能力ブームが最高潮だった波に乗ろうとして、
あわてて製作したようだが、
出来栄えは残念。

でも、
設定がCG向きだから、
リメイクすると面白いかもしれない。

尚、
公開時の宣伝用チラシには、
宇宙服をまとった草刈正雄のイラストがありますが、
これは構想段階ではあったものの、
実際にはカットされた場面です。
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