くまねこ

サスペリアのくまねこのレビュー・感想・評価

サスペリア(1977年製作の映画)
3.5
「サスペリア」(1977年、イタリア)を8年振りに視聴。ジェシカ・ハーパー主演。“魔女三部作”の第一作目。ダリオ・アルジェント監督の名を世に知らしめたオカルトホラー映画の傑作。

大嵐の夜にドイツのバレエ学校に入学しにきたアメリカ人少女スージーの表情、構図などの描写が楳図かずおの漫画の世界観そのものであり、アルジェント監督にかなり影響されてる印象をもった。

バレエ学校の建物、部屋、インテリア等々に配された鮮血のような深紅の赤が印象的。ベルイマンの「叫びとささやき」のような狂気の世界観。

やたらスマートで美しい構図、色遣いが多く、ストーリーに引き込まれる。しかしツメの甘い展開なのはご愛嬌。(バレエ学校に入学したのに、バレエシーンがほとんど無いのは可笑しい。)

天井から降ってくる大量のウジ虫シーンに悶絶…ドアップで撮影しないでくれ…。他にも不気味なカットが多数。

バレエ学校の副校長やバレエ教師の怪しさ(魔女?)、盲目ピアニストが飼い犬に噛み殺される描写、冒頭の逃亡少女の台詞(秘密のドア、アイリス、青いの……) 、増血のための眠くなる葡萄酒などすべてが謎に包まれ不気味…。

住み着いた魔女がバレエ学校を支配しているらしいが、バレエ学校が燃やされて終わるのは訳がわからない。続編を見る必要ありという事か?
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