ガブXスカイウォーカー

チャイルド・プレイ/チャッキーの種のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.0
安定のチャイルド・プレイシリーズと言いたいところだが、小デブなオバサンヒロイン、ジェニファー・ティリー(当時45歳)にガッカリ。
前作でティファニー(人間体と人形体の声)を演じたジェニファー・ティリーが今度は本人役とティファニー人形の声、つまりタブルヒロインを1人2役で演じる。ジェニファー・ティリーが自分と同じ声のティファニー人形にストーキングされ、ついにはチャッキーの精子を人工受精させられ出産というストーリーは悪乗りし過ぎだ。若い娘ならともかく、小デブなオバサンではグダグダと言わざるを得ない。監督はチャイルド・プレイシリーズの原作者であり全話のシナリオを執筆したドン・マンシーニ。よほどジェニファー・ティリーを好きなのか?

もちろん、見どころもある。例によって殺しは首チョンパや硫酸ぶっかけなどダイナミックで刺激的だ。さらに今回は前作のラストでティファニー人形が出産した息子シットフェイス人形が加わる。シットフェイスはビビると失禁するヘナチョコ野郎で、殺しは好きじゃない。そんな彼をチャッキーは残酷な男に、ティファニーは優しい女に育てようと意見が分かれるが、結果、殺し好きな女になってしまい、次の瞬間には後悔する二重人格ときている。おおっ、『サイコ』(1960年)をリスペクトしているのがマニアックだ。
また人形の技術は一作ごとに進化を続け、今作でもその表情や動作などまさに生物のようで目を瞠らされる。

今作は、チャッキーは殺しも少なくちょっと脇に回った感はあるし、僕としてはいささか残念な出来だが、「スプラッターホラーのヒロインはピチピチの美女に限る」と言う、貴重な教訓を残してくれた反面教師として記憶にとどめたい。