エリザベス・シューの初主演作となったチンパンジーパニックホラー。
休暇中、助手として霊長類学者の屋敷で働くことになった動物学専攻の女学生が、45歳の知的なチンパンジー"リンク"に襲われる。
"COOK PHONE." 🦧🔥🚬
ありきたりではない奇妙なアニマルパニック映画。B級映画の雰囲気も漂ってはいるが、独特の音楽とチンパンジー視点のカメラワーク、エリザベス・シューの純真無垢な可愛さ、本物のチンパンジーとオランウータンが演技をしているというリアリティにより、他では味わえない魅力を感じた。
本作の白眉は満場一致で、リンク役のオランウータンの怪演だろう。迫真の変態ジジイ風サイコパス演技で、エリザベス・シューから完全に主役の座を奪ってしまっている。人間顔負けの感情表現の豊かさには舌を巻いた。『キングコング』ではなく、ラオール・ウォルシュ監督の『白熱』を彷彿とさせる豪快なクライマックスはまさに彼の独壇場だった。
時折野性味を覗かせる"賢い"チンパンジーたち(特に、歯茎を剥き出しにした顔)も怖かったが、ワンシーン登場する野犬もかなり怖かった。チンパンジーたちの見事な演技は、ヒッチコック『鳥』のアニマルトレーナーの貢献が大きいとのこと。
エリザベス・シュー。まさに、"The girl next door"。可愛いし、チンパンジー達の面倒を見る"母親"としての顔も見られた。さらっと華麗なバク転を披露するシーンには驚いた。
製作・監督は『サイコ2』のリチャード・フランクリン。『サイコ』の次は、『鳥』だ!アニマルパニックものだ!って流れですかね〜。笑
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