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紙の花
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『紙の花』に投稿された感想・評価

グル・ダットについて初めて言及するってのに遺作からってのは我ながらどうかと思うものの、タイミングが合ったのがこれだけだったからしょうがない。

はっきり言うと、映像の質感や演出としてはサタジット・レイやリトヴィク・ガタクの方が情感があって好き。(グル・ダットも決して悪くないとはいえ)

最初のシーン見たときは市民ケーンや8 1/2みたいに質の高くて優美な映像を織り合わせた傑作になるかと思いきや、ドラマ性重視で描写も成瀬やフランク・キャプラみたいな情報処理的なものも目立っていたので、途中気が抜けて眠りに就いてしまう箇所が多々あった。

でも映画スタジオのシーンの大半やミュージカルシーンの多くは光が有効活用された叙情的なものとなっていて、そこはインド製ミュージカルの元祖らしい出来栄えで満足のいくものだったが、それだけにドラマよりもっと映画の撮影描写に重点を置いていたら大傑作になっていたろうに勿体無い。

とはいえ、グル・ダット自身が演じた監督が犠牲になる映画界の過剰な商業主義の描写には、プロデューサーら守銭奴への文句のように思えるところもあって面白かったのだけど、グル・ダットが後年自殺するのはもしや主人公が抱いた絶望を同じように感じてしまったからなのだろうか。
ヒロ

ヒロの感想・評価

4.7
名声を得れば蜜のように甘い世界、それを失えば毒のように苦い世界、虚言と贋物で飾り付けられた華のある映画界、いや栄華界。その儚さ故の美しさをたったの三文字『紙の花』というタイトルで表現してしまうセンス。新しいものに金の匂いを嗅ぎつけ群がる今で言う製作委員会、そこで搾取され続ける監督の才能、それを消費する観客の好奇心、徹底した商業至上主義に対する絶望と皮肉。或る者は階段を転げ落ち、また或る者は頂点まで駆け上がる。y=xとy=- xの点対称であり線対称シンメトリーな両者の交点は原点のみ、そこはゼロの焦点。誰もが知る名監督は家なき浮浪者に、誰も知らなかった名もなき薬売りは名だたる大女優へ。出逢いは見下ろす男と見上げる女、別れは見下ろす女と見上げる男、物言わぬ破壊的な2カットがこの映画の全てを物語る。グルダッドとワヒーダレフマンが成瀬巳喜男『乱れる』の高峰秀子と加山雄三の姿にダブる決して目を合わせない室内での再会シーン、ネロが天使に連れられ昇天するフランダースの犬の例のあのシーンが拝借しているとしか考えられない崇高なスタジオでのラストシーン、怒涛のラスト30分は覚えていてもしっかり号泣。そしてこの映画が完成したあと、監督グルダッドはまるで現実でこのプロットを再現するかのように自らの命にもピリオドを打つ。映画に生きて映画に死す、自決を決め込んだ上で撮ったかのような潔さがなんとも言えない哀しみをこの映画に宿していた。見たかララランド、これが正解だ。

今回で3度目の鑑賞だがこんな大傑作を映画館で観れるという幸せ、レアな上映と引き換えに人として大事なものを失っているような気がする毎回高い代償を払わされているような気がするアテネフランセで涙を流したのは初めてだった。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.8
‪「紙の花」‬

‪冒頭、曲とともに老人の回想が始まる。

幾つかのエピソード、1人の男がスタジオの中へ入っていく。ここは映画を作る場所だ。人気映画監督、離婚、親権、看病、シルエットで見せる人物像、悲劇的な始まり、救われない帰結。

今、妻子がいる身なのに主演女優との不倫を疑われ転落していく1人の男の物語が始まる…

本作はグル・ダットの「渇き」に次ぐ傑作ラブロマンスで、この度初見したが素晴らしい。

本作は監督の半自伝的作品らしく、この作品で監督と言う仕事に見切りをつけた最後の映画である。

さて、物語は‬ ‪ボンベイの人気映画監督であったが、私生活が恵まれなかった監督が妻との仲が冷え込み、別居状態であり娘とも中々会えない状態。

そんな彼を軸に物語は悲劇的な結末えと迎える。インド映画界を転落して行く男の模様を映す…と簡単に話すとこんな感じで美しく残酷な映像美とともに半自伝的な作品を観客に見せつけた名作である。‬

‪教員の女性が数字に対して講義をする子供たちのシークエンスはすごく面白くて印象的だ。

ここでも歌や踊りがあったり一人芝居があってとても心温まる場面だ。

インドの可愛らしい子供たちの笑顔も素敵だ。そしてラスト突風が吹く描写は切ない…歌も。

とりわけ、私が見た3作品では光と影のコントラストが非常に美しく、言わば"光線"を特徴に映しているのがわかる。

選曲が8分近くもあってものすごく長いが、情感あふれるピアノ演奏が我々観客に美しい人時と残酷な事柄を目撃させる。

にしても女優のワヒーダー・レヘマーンの美貌は神々しくなんて妖艶なんだ…。

映画のスタジオのカットバックはとんでもなく素晴らしいもので、監督の天才ぶりがわかる。

余談だが、この作品は公開時にインドの副大統領を迎えて寛大に行われたらしい。それなのにインド初のシネマスコープ作品で制作費がかかったにもかかわらず、興行的には失敗して記録的惨敗となったらしい…こんな傑作が。

監督自体これに関して非常に精神的に苦痛を味わったらしく、監督作品を撮らずに自死したらしい…‬。

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