ゴン吉

チェブラーシカのゴン吉のレビュー・感想・評価

チェブラーシカ(1969年製作の映画)
4.0
ロシアの国民的キャラクター・チェブラーシカを主人公とする人形アニメーション作品。
チェブラーシカは、もともとはロシアの児童文学作家エドゥアルド・ウスペンスキー原作の絵本シリーズ「ワニのゲーナ」に登場するサブキャラである。 

子熊のような風貌の架空の動物チェブラーシカとさまざまな人々や動物たちの交流を描いている。
オレンジの箱に入っていたチェブラーシカは正体不明の生き物で、電話ボックスに住むことに。チェブラーシカは”倒れ屋さん”という意味で、最初に出会った時に何度も倒れたことから名付けられた。動物園で働いている若いワニのゲーナと仲良くなる。ゲーナはアコーディオンを演奏するのが得意。ネズミ、ライオン、ワンコ、キリン、サル、ネコなどと知り合い、仲間と協力してみんなが集まる家を建てる…

「こんにちはチェブラーシカ」「ピオネールに入りたい」「チェブラーシカと怪盗おばあさん」「チェブラーシカ学校へ行く」の四話からなるロシアの人形劇アニメで、チェブラーシカが可愛らしい。
仲の良いワニのゲーナや意地悪婆さんのシャパクリャクがストーリーを盛り上げる。友達を作るのが上手なチェブラーシカは意地悪婆さんとも仲良くなり、ホッコリです。 
チェブラーシカはその名前が、ロシア軍の輸送機、スポーツカー、機関車、レモネード、地質学の測定法などに使われるなど、ロシアの国民的キャラクターらしい(Wiki)。オリンピックではロシア選手団の公式キャラクターにもなっている。
ロシアならでは独特の世界観が味わえる。ガルモーシカというロシア式のアコーディオンや蛇のように細長く描写されたネズミなどに加えて、ピオネールという共産主義少年団が憧れの組織であることが描かれており、興味が尽きない。
知らなかったが日本でもオリジナル作品が作られ、TVで毎週放送されていたらしい。
努力しても報われない社会であっても、考え次第では幸せな気持ちになれることを描いている。
社会風刺も散りばめられており、大人から子供まで楽しめる秀作です。
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