もう何度も言ってるけど、やっぱり神代辰巳は天才。
相変わらずの音楽が素晴らしい。演歌、民謡、歌謡曲、猥歌、オールジャンルミックス。CLUB クマシロの和物レアグルーヴ劇場。神代映画の演歌や民謡って凄いグルーヴィー。ソウルやファンクを聴いているみたいにカッコいいよ。
もちろん映像も独特。序盤の芹明香が「怨み節」を歌いながら波打つ海を背景に港を歩くショットも綺麗だし、編集の画面の繋ぎ方や即興的な野外ロケも毎度毎度面白い。謎のシーンもたくさん。今回は芹明香と片桐夕子とスケコマシのメインのエピソードの途中に、旅役者が果物屋の前で仁義を切るシーンが唐突に挿入される。神代映画は脈絡のない意味不明なショットや字幕を急にぶち込んでくる編集上の遊びが満載で次にどんなシーンに繋がるのかが毎回楽しみ。
濡れ場も撮り方が変なんだよなぁ。芹明香とスケコマシがラブホテルの回転ベッドでセックスするけど、その時のカメラワークが奇妙で前衛的。他にもストリッパー達の濡れ場で、幼子がヨチヨチしている中での濡れ場って・・・・。セックスシーンに赤ちゃんを一緒に映してしまうなんて、アナーキー過ぎるぞ。
