逃げるし恥だし役立たず

バイキングの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

バイキング(1957年製作の映画)
3.0
西暦8世紀から10世紀の頃、スカンジナビヤ半島のフィヨルド地帯に砦を構えてヴァイキング船をつらねて、アイルランドやイングランドや南フランスなど一帯を荒らしまわった悪名高い北欧海賊ヴァイキングの生活と戦いを再現したスペクタクル・ドラマ。
フィヨルドの壮大な自然を活かしたロケーションや幻想的な夜の風景の映像、復元したヴァイキング船や岬の城などのセットに見応えある攻防戦など格調の高い史劇スペクタクル、だが其れよりも悪名高いラグナー王(アーネスト・ボーグナイン)の息子で隻眼で獰猛な性格のヘスティング(カーク・ダグラス)と奴隷のオリック(トニー・カーティス)とがイングランド王妃モーガナ(ジャネット・リー)を巡る男達の人間ドラマに重点を置いている点が面白く内容的に親しみ易い作品。
帰還を告げる巨大な笛の音が鳴り響き村人たちが集まってくるシーン、迫力満点のアクション、バイキングの気質や文化の描写も面白く、職人による映画は此処まで完成度が高いのかと驚嘆。
物語を超えた面白さを感じる映画である。