新文芸坐シネマテーク
冒頭、工場をロングで捉えたカメラの右方向へのパンニングから映画は始まり、すぐにカメラはスクラップと化した鉄屑が転がる無機的な野原を空撮で捉え、その背後にはこちらも無機的な電子…
新文芸坐シネマテークにて
まず、クラドノのスクラップ工場のロケーションが最高。野外に置かれた膨大な鉄の山、タイプライターや十字架などブルジョワ的・反共産主義的なものならなんでもありの鉄くずの存在感…
上映許可が下りるはずもない明確かつ深刻な体制批判にまずおののくし、それをセックスコメディの体裁をくずすことなく貫徹してしまう姿勢にも(いろんな意味で)まいってしまう。この人の映画はこれで三本目だが、…
>>続きを読む2017-5-12 池袋新文芸坐シネマテークvol.15『メンツェル/フラバル 人生のコメディ』にて。上映後の大寺眞介さんによる解説聞いたからかもしれないけど充実感が半端ない。チェコスロバキアが歩ん…
>>続きを読む出だしのおじさん達のいでたちにやられた!ドリフ的コントな笑いもさることながら、ジプシーのお嫁さんをもらった看守の物語が一番好きで、その奔放さを奔放でおさめない分かり合いがとても素敵。何を罪とするのか…
>>続きを読むスクラップ&スクラップ!どうせ選挙じゃ何も変わらないこの国とは対照的に、政治の力に抑圧され歴史の闇に埋もれ、葬られかけた奇跡の作品、まぁでもこりゃ上映禁止にもなる。ブルジョワの「再教育」に名を借りた…
>>続きを読むまず変な映画だなあと思った。デストピア的な雰囲気の中でほのぼのと生きるかつてのブルジョアたちを描くが、少しずれたシーンが多い。家の中で焚き火したり、代理人で結婚式したり、よく分からない。
しかし、こ…
まさに旧共産圏の低気圧な映像でありテンポ感覚であるわけで弱々しい批判精神を伴い仄かなユーモアをもって魅せていく。プロパガンダの中のこれまた尤もらしい人間愛は幸か不幸か私にはストレートに響いてきたので…
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