囚人13号

怪人マブゼ博士/マブゼ博士の遺言の囚人13号のレビュー・感想・評価

4.0
サイレントの続編をトーキーで撮るという難題への回答が、ここからアメリカ神話に統合されると思うと興味深い

徹底して見せない不可視サスペンスが恐怖演出となるのは『M』から戦後スリラーまで変わらないし、サイレント時代の記号(数字)芸といった視覚情報まで排してしまう不自由さも、それを自らに進んで課すという姿勢からしてプレコード期のアメリカ映画とは対極にある。

戦後ハリウッドは彼のような亡命者たちが形成していくので、30年代と40年代で全く毛色が異なっているのは必然だった
囚人13号

囚人13号