ひば

暗殺の森のひばのレビュー・感想・評価

暗殺の森(1970年製作の映画)
4.4
映像はすごくかっこいいけどプラトンの話が出るまでいまいち話がよくわからなくて、『華氏451度』は"洞窟の比喩"にベースがあると思い出してからなるほど…?となり、見終わってからもなんかもう一回見たいなと見返したり…自分の感情が自分の想像以上に喧騒でそこが楽しかった。横に移動しつつズームする撮り方わたしがスマホカメラ超アップして満月探してるときと同じ撮り方じゃん!親近感を覚えた。仲良くしよう。イタリア大変だったもんな、コインの裏と表を短期間で経験したようなものだしムッソリーニもすごい退場の仕方だし。自分の生き方に責任持たなくてよいって誰もが羨む生き方だと思うよ、ということはそれが普通なんじゃないかとも思うよ、周りを見て動物や虫も行動するし。
ビクトルエリセが「絵画は文明の黎明期が生み出した言語であり、映画は黄昏の言語なのです」と言っていたのが心に残っていて、この作品を見ながら、斜陽の語り口でしか語れないものだよなぁと。ある程度の他者性や壁がある。記憶とか事象の認識とか自分のあらゆる要素と重ね合わせて、でも…と反論できる程度のそういう距離感がある。違うねが大きくなるとまた新しい言語ができるけどそのギリギリを保ってる良い例ではないでしょうか。これから双方が一切責任をもたなくてよい言語とかも出てくるのかな、AIとかが近いかもだが…
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