青山

UFO少年アブドラジャンの青山のレビュー・感想・評価

UFO少年アブドラジャン(1992年製作の映画)
3.7

ウズベキスタン発、自主製作みたいなチープSFの良作です。

蜂視点のPOVで始まる冒頭から一貫して、低予算なりに不思議な映像を作ろうという意気込みが随所に感じられて面白かったです。

UFOに乗ってやってきた少年を育てることにしたら宇宙のパワーでいろいろ良いことが起こるんだけど、それが現実には良い方向にばかりは働かず......といった寓話的な筋立て。
いちおうSFと括ってみましたが、SFというよりは、村人たちの卑近な生活風景とファンタジックな映像のギャップが面白い日常系ゆるふわ(と見せかけて毒気満載)コメディっつー感じ。
ストーリーの大枠自体はかぐや姫並みに単純だけど、細部の面白さもかぐや姫みたいで、一つ一つのエピソードがなんとなく心に残ります。

この、ゆったりした空気が流れつつ、裏にはなにか不穏な暗喩が隠されていそうな感じが堪らないっすね。
かと言って私は全然読み取れてるわけじゃないけど、この表裏の激しそうな感じ、好きですね。

(潮騒潮騒潮騒ちゃんさんのパク......オマージュでタグ作りました)
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