青山

ルチオ・フルチのクロックの青山のレビュー・感想・評価

ルチオ・フルチのクロック(1989年製作の映画)
3.4

怪しげな老夫婦の住む時計が溢れる屋敷に強盗に入った3人の若者たち。抵抗にあったため老夫婦と庭師の男を殺害してしまった彼らだったが、凶暴な番犬に阻まれて逃げられなくなってしまう。そしてその夜、屋敷中の時計たちが逆回転をしはじめ、死者たちが蘇って......。


特に理由もなく、そういえば観てなかったフルチ作品でも観よっかな〜(せっかくU-NEXTにいっぱいあるし)と思い立って鑑賞。
相変わらず変な映画でしたね。しかし嫌いになれない、むしろ好き。

強盗の若者たちと老夫婦+庭師の男の3対3で繰り広げられる攻防なんですが、若者たちはクズだし老夫婦は不気味だしで誰にも感情移入出来ないためただただ傍観者として「いいぞ!もっとやれ!」と思いながら観られて良い。
「時間の逆行」というTENETばりの設定に惹かれたものの、観てみたらなんてことはないただ時が巻き戻って死者が蘇ったり部屋がちょっと綺麗になったりするだけで実質いつもの「地獄の門」が開きました状態。なんだけど、時計の逆回転の映像の妖しさだけでゴシックっぽい雰囲気が出ていていつもと一味違った味わいが楽しめました。
エロもグロもだいぶ控えめではあり、登場人物も少なく話の広がりも弱いので時間が逆行して以降わりとダレるってのはありました。
ただ、ラストがまじでなんでそうなるの〜っ!?という感じで、ある意味衝撃でした。
青山

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