「モンマルトルは天国と…
地獄をあわせた所だ」
【サムライ】、【仁義】のJ=P・メルヴィル監督による、
【フレンチ・ノワール】。
朝の光を避けて眠りに着く、“規則正しい”生活を送るボブ(ロジェ・デュシェーヌ)は、ある時、カジノの金庫警備が夜間に手薄になる情報を得て、彼を慕う青年ポーロ(ダニエル・コーシー)と恋人、アンヌ(イザベル・コーレイ)、昔の仲間を誘い、その金を強奪する計画を立てる。
が、決行の当夜…。
冒頭、
アンリ・ドカエのカメラによる、まだ薄暗い朝方から夜明けのモンマルトルと街を行き交う人々を 監督自身のナレーションを被せて捉えている。
そこから主人公、賭博師ボブ へとシフト。
ボブの行動を追って人脈と人望が分かる。
まるで、彼の ルーティン を見せられるているかのようだ。
↑
正直そんなん どーでも良い と言ったら怒られるか〜。
朝方まで賭けをしていて、
眠ろうと家路に向かうが、着く前に有り金でもう ひと勝負 してしまう性分だ。
アンリのカメラは、
狭い部屋であっても俯瞰で捉えたりする。
半ば過ぎ、
何気ない会話シークエンスでの高低差 視覚効果(錯覚)の手本的ショットがある。
脳の思い込みによるものだ。
街ふらつきを見かけ、バーで知り合ったアンヌと、居合わせた弟分的なポーロと意気投合。
ボブはジェントルマンで、
自分に好意のあるアンヌでもポーロに相応しいと、手を出したりしない。
↓
望まれても泊まらせず、ホテル代をスマートにバッグに忍ばせるオトナ。
↓
アンヌを守り、可愛がっていたのだが、仕事(犯罪)に支障をきたすような兆しがあれば手厳しい。
ある日、
カジノから8億フランが手に入る情報を聞き、、
20年間悪させず大人しくしてきたボブだったが、、
お約束の メンバー集めと準備 に取り掛かる。
空き地に原寸大の間取りを線引きしてリハーサルするのがユニーク。
だが、
警察署長にマークされるような思わぬ事態が起きる。
それでもしらを切って、、
決行当夜に向けて、
予定通りボブが先にカジノに入ったのだが、、
時間カッキリに向かうメンバー7人。
イギリス(イーリング)なら、
或いは、リメイクなら ベタコメディ になりそうな題材をジャン監督は、ユーモアの欠片も見せず、眉間にシワ を寄せた堅物クソ真顔が目に浮かぶ。
ラスト、
皮肉な◯ネ、
この手の犯罪劇で 成功する筈がない とは暗黙の了解であろう。
OP&ED曲が渋い。
*注記
ヒロイン、アンヌ役のイザベル(16)は、美人というより可愛い系(本編では内田有紀似⁈)。
とても16歳には見えない。
無敵ガーター姿も披露されたら加点せずにはいられない‼︎
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ビンタレベル★★★★★