逃げるし恥だし役立たず

サボテン・ブラザースの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)
2.5
ハリウッドをクビになった映画スタートリオ"スリー・アミーゴーズ"がショウ出演と勘違いしてメキシコの村へやって来るが待ち受けていたのは本物の山賊退治だった、ダスティ・ボトムズ(チェビー・チェイス)とネッド・ネダーランダー(マーティン・ショート)とラッキー・デイ(スティーブ・マーティン)の主演トリオのコメディ・ウェスタン。
監督がジョン・ランディスだから『ブルース・ブラザーズ』にあやかり「スリー・アミーゴーズ」でなく『サボテン・ブラザーズ』で、撮影当時の悪ノリで量産されたおバカ映画の一つである。勘違いキザ男のダスティと気弱なネッドとリーダーで頼りないラッキーの三人が「バン!バン!バン!オウッ!」の決めポーズと共にナンセンスなギャグとテキトーなアクションをするのだが、三人揃っての演技が拙くテンポも悪く、悪ノリも抑えめで中途半端なおバカを垂れ流している印象。野宿するシーンもセット感まる出しで、唄う木と透明な騎士の微妙なネタなどは陳腐此上ないのだが、迫力ある荒野や砂漠の映像や本格的なセットや衣装など本格西部劇を彷彿させて何を狙っているのか疑問が残る。其の様な作品ならスルーすれば?と思うのだが、意外にコアなファンが多くて長年に渡り愛され続けている作品なのだ。
西部劇の御決まりの爽快なラストで良いのだが、どーせこんな路線なんだから主役も村人も悪役も全員がハッピーエンドで終わらせて欲しかった。