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ザ・ブルード/怒りのメタファーのMATAOのレビュー・感想・評価

3.4
デヴィッド・クローネンバーグ監督の初期作品です。本作撮影中はクローネンバーグは離婚調停中で娘の親権争いをしており、その思いが作品に反映されています。それをわかった上で見ると、元妻への怒りや娘を返せという監督の怨念が伝わってきます。クローネンバーグ版『クレイマー、クレイマー』です。

本作は、精神治療を受ける妻ノーラと、その周辺で発生する謎の殺人事件の話です。暗躍する異形の者たちが不気味です。ノーラを怒らせたら大変なことになります。
ラストで、さらわれた娘を取り返しに行き、真相が明かされますが、どうしてそうなるのかさっぱりわからないのはいかにもクローネンバーグでした。
さすがにそんな人間いないだろうと。

フランクが何故ノーラと結婚したのか不思議です。ノーラは昔は普通だったんですかね。フランクはクローネンバーグ自身がモデルと思われます。
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