1961年作品
マリリン・モンロー、クラーク・ゲーブル
二人の遺作
原作、脚本はアーサー・ミラー
撮影当時はマリリンの夫だが、二人の仲はすでに冷えていたらしい。
あと1人のレジェンド、モンゴメリー・クリフトも5年後の66年に亡くなっている。
原題は「The Misfits」適合せざる者達。
ずいぶん昔に観ていたが、当時は全くこの映画の良さがわからなかった。
マリリン、ゲーブルはこんな傑作を残していたのか!
最後のカーボーイ。
時代に適合できないカーボーイの仕事は、少なくなった野生の馬を捕まえて業者に売ること。
売られた馬は、昔は交通手段として、乗馬に使われたが、今では犬の餌になっていた。時代の流れなのだ。
カーボーイのゲイ(ゲーブル)と知り合ったロズリン(マリリン)はカーボーイの自由な暮らしに満足していたが、野生の馬を捕まえて殺すという残忍な仕事に強く反発、「優しさなんか無い、嘘つきだ」と彼等に馬を放すよう訴える。
この映画の最大の見せ場、野生の馬を捕まえるシーンはまさにど迫力。それだけにその残忍さもしっかり感じさせる。素晴らしいシーンだ。
ゲーブルはこのシーン、老体に鞭うち、スタントなしで望んだらしい。それがたたって、クランクアップ後に倒れ、亡くなったということだ。
ゲーブル、マリリンそれにモンゴメリー、まさに奇跡のキャスト。
その中で、我々にマリリン、ゲーブルのカップルを見せてくれたこの映画に感謝する。
二人掛け合いが、とにかくいい。二人の仲は映画だけではなく、私生活でもマリリンがゲーブルを父のよう慕っていたらしい。嬉しくなるようなエピソード。
こんなエピソードを読んで、改めてこの映画を観ると、この映画の二人のどのシーンもひかり輝いてみえる。
「傑作」だ。
二人が銀幕から消える最後のシーン
車の中で二人は肩を組んでいる。
ロズリン「暗闇で道がわかるの?」
ゲイ 「あの大きな星を追うのさ
あの下に道がある
(そこを行けば)
家路につけるさ」
二人の視線の向こう、
夜空に星が煌いている⭐️
2023.03.21視聴124