たまち

キングダム・オブ・ヘブンのたまちのネタバレレビュー・内容・結末

キングダム・オブ・ヘブン(2005年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

エルサレムそのものにはnothing、価値はないがそこにかける人の想いこそがEve
rything、エルサレムのために戦った人たちは決して無駄死にでないと解釈した。十字軍遠征が本当に宗教戦争だとしたら、人はなぜ天上の神ばかりを仰いでなぜ目の前の人を愛せないのだろうか?

(遺体を燃やすことを)理解しないなら神ではない、もし神は万能で寛容であるならば…というのは沈黙にも通じる、少し引いた価値観のようだ。

攻城戦の迫力はものすごかった。リドリースコットの描く戦争は、戦争も結局人と人がぶつかり合う戦いだということを思い知らされる。ある武器で、お互い同様の攻撃をして…目の前の敵を倒しても砂漠を埋めるような大軍。

物語自体はバリアンの騎士としての成長を描くもので、ボードゥアン4世は死にかけだしハッティンの戦いもいつの間にか終わっていて少し物足りない。鍛冶屋だったバリアンは短時間で父、王、家臣、そしてサラディンから多くを学んで救国の指揮官となる。
(シビラは美しかったけらどその絡み、いる?)

出番の少ないボードゥアン4世だけど強烈なインパクトを残していく。銀の仮面はもちろん、癩病は神経障害も伴うためか脱力したような姿が逆にこの世のものでないようで緊張感を増す。満身創痍の姿と裏腹に真の通った確かな声。
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