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『罠』に投稿された感想・評価

kazu1961

kazu1961の感想・評価

4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-602 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋『ウェストサイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』『スタートレック』を撮ったロバート・ワイズ監督、こんなヒューマンドラマのボクシング作品も撮ってたなんて、本当に多才な監督です!!

🖋特に、映画の中で物語がスタートしたのが街角の時計で9時5分、そしてラストシーンで同じ時計が10時16分、この物語の進行と映画の尺が全く同じ、いわゆる同時進行、リアルタイムの手法を使っているのがとても特徴的で面白い作品です。

🖋物語は、夢を追い続ける35歳の中年ボクサーと、彼自身の身体を心配する妻の愛情を八百長が仕組まれたボクシングを通して、スリリングにそして愛情豊かに描いた作品です。なので72分間の尺の中に、3分4ラウンドのフルタイムの死闘が描かれているのも見どころです。

🖋中年の主人公ボクサーを演じるロバート・ライアンの熱演とボクシング演技がとても光っています。八百長が仕組まれた本人だけが知らない試合で、最盛期を過ぎたボクサーが人生最高の試合を戦います。その前後と試合、そして辛くて試合を見れない妻の心情などが、リアルタイムで描かれていくのはとても素晴らしいです。ボクシング映画好きの私にとってはこの古典のボクシング映画の傑作はたまらない一本です!!

😢Story:(参考:allcinema)
ギャングのボスによって、ボクシングの八百長試合が仕組まれた。しかし、中年ボクサー・ビルのマネージャーは、わざわざ負けろと言うまでもないと、選手にそれを伝えずに礼金を独り占めする。そんなこととは知らないビルは、妻との新生活を夢見てリングに上るが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『罠(1949)』
・原題 :『The Set-Up』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1949
・日本公開 : 1951/02/27
・上映時間 : 72分
・受賞 : ※※※
・監督 : ロバート・ワイズ
・脚本 : アート・コーン
・原作 : ジョセフ・モンキュール・マーチ
・撮影 : ミルトン・クラスナー
・音楽 : コンスタンチン・バカライニコフ
・出演 : ロバート・ライアン、オードリー・トッター、ジョージ・トビアス、アラン・バクスター、ウォーレス・フォード

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
スタンレー・クレイマーの「チャンピオン」と時を同じくして出た拳闘映画。ジョセフ・モンキュア・マーチの詩をアート・コーンが脚色し、「ボーン・トゥ・キル」のロバート・ワイズが監督した、リチャード・ゴールドストーン製作になる1949年作品。撮影は「美しき被告」のミルトン・クラスナー、音楽は「汚名」「ママの思い出」のC・バカライニコフが担当している。「暴力行為」のロバート・ライアン、「夜霧の誘惑」のオードリー・トッターの他、「仮面の男(1944)」のジョージ・トビアス、「影なき男の影」のアラン・バクスター、「育ちゆく年」のウォーレス・フォード、「孤児」のダリル・ヒックマン、パーシー・ヘルトン、ハル・フィーバーリング、ケニー・オモリソンらが出演する。なおこの映画は、物語の現実時間を映写時間72分に一致させるという試みが執られている。
『チャンピオン』と同じく40年代のボクシング映画からもう一本。

『ウエスト・サイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』のロバート・ワイズ監督の出世作『罠』は、ヒッチコックの『ロープ』と並び、"劇中と実際の上映時間が同じ"リアルタイム劇のはしりの作品である。

主演はいぶし銀の名優ロバート・ライアン。この方は元ボクサーで色々な職業を経て役者になった人だけあって、本作の役どころはまさにピッタリだった。

ロートル(死語だけど)のボクサーである主人公は、次の試合に命をかけていた。

ところが勝ち目のない試合と踏んだ彼のマネージャーは、ギャングからの八百長試合の誘いに二つ返事で乗ってしまう。

しかもどうせ負けるだろうとたかをくくったマネージャーは八百長のことを当人には話さないままだった(ヒドイ!)。

やがて試合のゴングは鳴り、ひとり何も知らない主人公は四角四方をロープで張った恐るべき罠の中へ入ってしまい……。

ボクシングシーンの緊迫感については『チャンピオン』よりも秀逸だったと思う。

ボクシング経験者であるライアンの演技や編集の巧みさもさることながら、試合状況を見守る関係者や観客たちのリアクションが素晴らしい。

特に八百長の主犯であるギャングを演じたアラン・バクスターが出色。

バクスターが劇中、不適な笑みを浮かべながら観戦しているが、試合運びが段々と当初と違う方向へ展開するに連れて顔の表情が強ばっていく芝居が良かった。

ちなみにこのアラン・バクスターという役者、顔に少しジャック・ニコルソンが入っているからその表情の変化が益々怖く感じる。

他にも隣にいる恋人そっちのけで自分でもシャドーボクシングしながら応援する若者や、身なりはいいご婦人だが「殺せ!」とか応援する言葉が汚すぎるオバサンなど、メインのストーリーには関係ないキャラなのだが妙に印象に残る人々ばかり。

■映画 DATA==========================
監督:ロバート・ワイズ
脚本:アート・コーン
製作:リチャード・ゴールドストーン
音楽:C・バカライニコフ
撮影:ミルトン・クラスナー
公開:1949年3月29日(米)/1951年2月27日(日)
滝和也

滝和也の感想・評価

3.8
「俺は勝ったんだよ」

ロバート・ワイズ監督と
名優ロバート・ライアン
が組んだノワールサスペンス。

「罠」

僅か72分の小品ながら、ボクサーの矜持、男の意地、待つ身の女の揺れ動く気持ちを少ない台詞で描き出した佳作。また後半のサスペンス・ノワールが素晴らしい…。

ストーカー(ライアン)は既に35歳のロートルボクサー。恋人のジュリーは負け続け、殴られる彼をもう見たくなかった。試合会場の目の前のホテルにいるにも関わらず、今日は見ないと言う。ストーカーは失意の中で会場入りするが闘志は衰えていなかった。だが彼のマネージャー、トレーナーはマフィアと裏取引し、負けを約束していた…。

試合会場入りから試合、そして会場から出るまでのドラマを上映時間とリンクさせた真昼の決闘と同様のスタイル(オープニングとラストに時計塔が映りますので。ただ真昼の決闘ほどのサスペンス効果はあげてません)。

八百長試合に巻き込まれたロートルボクサーの悲哀を描く訳ですが、ボクシングものとしても本格派。前半のタコ部屋みたいな控室。勝ったボクサーの興奮した姿、ルーキーの不安、暗示をかけるようにリングに向かうベテラン、そして担ぎ込まれる敗者と哀しみにくれたロートルボクサーの緊張を高める演出。そして挟み込まれる街を彷徨う彼女の姿がボクサーと言う存在を更に浮き彫りにしていきます。

また試合シーンも中々迫力が。ただイマイチ長いのと、ライアンがネコパンチ気味なのが惜しい…。ただこの作品、あくまで試合は前座。この後のノワール的な展開が実は肝。ラストに向うひりつく演出が素晴らしい。光と影をギラつくようにくっきりさせた撮影がサスペンスを盛り上げるわけです。

そしてラスト。明らかに胸糞悪いのですが、その余韻は男にとっても、女にとっても実はハッピーエンドなのかもしれないと私は思ってるんです。ボクサーである彼にとって残されたものはあった訳ですからね。両方にとれる賛否ある余韻のあるラストがまた素晴らしかったとしたく(^^)

後世のボクシング作品にも影響があったのではないかなぁと感じる作品。後にウェストサイドストーリー、サウンドオブミュージックを撮るロバート・ワイズの佳作ですね。

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