ゴン吉

エビータのゴン吉のレビュー・感想・評価

エビータ(1996年製作の映画)
4.0
アルゼンチンのファーストレディだったエバ・ペロンの波乱万丈の人生を描いた伝記的ミュージカル作品。 

アンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル「エビータ」を映像化した作品。  
マドンナが主演、ジョナサン・プライス、アントニオ・バンデラスらが共演。 

労働者階級の私生児として生まれ育ったエバ(マドンナ)は、1926年に実父が他界するが、私生児故に葬儀にも参列を許されない辛い経験をする。1936年に旅芸人の男に強引について行き、故郷のフニンからブエノスアイレスに上京する。そこで苦労を重ねながらも女優として有名になり、軍事政権下の1944年にホアン・ペロン大佐(ジョナサン・プライス)と出会う。しかし45年のクーデターによりペロンは逮捕されてしまうが、エバの努力によりペロン大佐は釈放される。そしてエバはペロン大佐と結婚し、労働党から大統領選に出馬した大佐を全面的に支援して選挙戦に勝利し、アルゼンチンのファーストレディとなる。夫を支えながら労働者階級のために政治改革を行い、特権階級が独占していた富を労働者階級に再配分するも国民の生活は改善されなかった。そこで私財をもとに財団を設立し、集めた寄付金を下層階級の国民のために使って金の流れを生み出し、さらには婦人参政権を実現したり、企業の国有化によりイギリス支配から脱却し、国民から絶大な支持を受けて聖エビータとして慕われるようになる。さらには夫と共にヨーロッパを外遊し、スペインやバチカン、フランス、イギリスを訪問する。スペイン外交では大成功を治めるが、その後、体調を崩して帰国する。帰国後は、国民から絶大な人気を誇る彼女に副大統領への就任の期待が高まるが.....   

労働者階級からファーストレディにまで昇りつめたエバ・ペロンの波乱万丈の人生が描かれている。
貧しい労働者階級の国民のために尽くした壮絶な生き様には感動の涙です。
恥ずかしながらこれだけ国民に慕われたエバ・ペロンを知らなかったのでとても勉強になった。
実際にエバが演説した官邸バルコニーでのシーンは、実在のアルゼンチン官邸カサ・ロサダでロケ撮影しており、見ごたえあった。
美しいマドンナが、聖エビータとして国民から慕われたエバ・ペロンを好演しており、エビータの最期のシーンではマドンナの輝く瞳が印象的です。
「1年が永遠のように長く感じたわ だから いいの 50年 60年 70年も 生きなくても 私は光を浴びた 自分の道を歩いた 思いきり生き まばゆく輝いた その光は つかの間だったけど」 

2023.8 NHK BSで鑑賞(BSプレミアム・字幕:高内朝子) 
第69回 アカデミー賞で主題歌賞を受賞(1997年) 
第54回 ゴールデングローブ賞で、作品賞、主演女優賞、主題歌賞を獲得(1997年)
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