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アントニオ・ダス・モルテスのleylaのレビュー・感想・評価

4.0
ソフトを買ったまま封も開けずに仕舞いっぱなしだったけど、フォロイーさんのレビューで思い出した。ありがたい。

次にどんなシーンが来るか全く予想がつかないカオスな描写にワクワク!ブラジルに古くから伝わる伝説と現代(60年代)の社会情勢などを織り交ぜているため、最初はわかりにくいけどだんだんとハマる。

ブラジルの小さな町で、村を支配する地主にカンガセイロ(山賊)を退治するために雇われた殺し屋アントニオ・ダス・モルデスが、支配者たちの村人への残虐な行動を目にして真の敵を知ることになる…

延々と続く民衆の歌とサンバのようなリズム、ブルース調やオペラ調のサウンド、とにかく様々な曲調の音楽が重要な位置づけになっているのが面白くて最後まで惹きつけられた。

赤い布をくわえながらの決闘シーン、祭のような民衆の歌声と無表情な顔、乾いた大地や岩山、白い衣装の聖女、ドキュメンタリーのようかと思えば、ミュージカル風になったり、長回しになったり、社会情勢を示唆しながらもカオティックな描写と強烈なキャラ!エル・トポの洗練さはないけど、エネルギーの圧がすごい。
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