こぅ

いちごブロンドのこぅのレビュー・感想・評価

いちごブロンド(1941年製作の映画)
4.0
100/'21

2in1レヴュー

12/23
リメイクながら(稀に)評価が頗る良い、【いちごブロンド】
の本家にあたる、【或る日曜日の午後】に先ず挑んだ(スコア
3.2点)。


或る日曜日の午後、幼馴染のスナッピーと酒を飲みながら
昔話で盛り上がっていた歯科医のビフのもとに、ホテルから
歯痛の患者がいるとの電話が入る。
患者はなんと仇敵ヒューゴだった…。


軽快にテンポ良く転がるが、脚本と作風が【辛気臭い】(ラブ
コメに殺す!というワードや銃の発砲は不似合い)。
感情の起伏がない、平坦な演出で、キャストも表情に乏しく、
観る者に伝わらない。
良い点は、妻エイミーの一途っぷりの描き込みと、主要2人
の女性キャラクターの【落差】が対象的(性格と容姿)。

で↓

8年後リメイクの本作、【いちごブロンド】。
タイトル=街のモテモテ女、バージニア(リタ・ヘイ
ワース)のニックネーム。

展開はほぼ一緒でも製作陣の狙いを改変、仕上がった印象は
別物。

回想シークエンスのタイミングが改変され、Wデートへの
導入部も掘り下げて自然になった(父親パートも追加)。

ビフがヒューゴにある事件の濡れ衣を着せられ懲役刑を5年
喰らうも、しっかりと夫の出所を出迎える妻エイミーとの公園
再会シークエンスも情感たっぷりに演出。

観る者に感情を確かに伝える、映画の演出はこぅあるべき名
シークエンス‼︎

脚本では、エイミーのビフへの想いの描き込み不足は否め
ない(最初からの設定も改変)。

回想シークエンスの終わり、現代に戻るタイミングが絶妙だ。

濡れ衣5年への【復讐】も軽やかにスカッと済ませている。

ビフがバージニアとエイミー、どちらが素晴らしい女性か、
どちらと結婚して幸せだったかを、本家よりも【説教臭く
なく】伝えているのに好感。

その後の序盤からのお預け、大学生との格闘は、個人的には
蛇足、不要(ビフのキャラ自体が短気で喧嘩っ早いを強調)。


本作への贅沢なクレーム⁈は、エイミー役のオリヴィアが
魅力的なところ。
こぅ

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