こぅ

SOSタイタニック/忘れえぬ夜のこぅのレビュー・感想・評価

-
「結論は?沈没する
バカな 不沈船だぞ
でも沈む」

職人、ロイ・ウォード・ベイカー監督祭②連チャンの①〜

このカテゴリーで1つ選ぶならコレだ!とされる、
【実話・パニック・アクション】。


英国の豪華客船タイタニックは処女航海の途上、氷山にあたり沈没。
生存者は約2000人の乗員のうち、705人にすぎなかった…。


1912年4月10日出航。
14日、通信室から流氷警報が入る。
深夜、
前方に氷山が見え、減速するも避けきれず船体が衝突、船首から浸水、ボイラー室から出火、1時間半で 沈没 するとトーマスから計算された。
2200名のうち、救命ボートの収容人数は、1,200名だった。南務省の条例には反してはいない。
スミス船長は、船員に退船準備を下す。

遭難信号をキャッチしたカルパチア号が応援に急行するというのだが、距離は90Kmで4時間掛かる。
もう一隻、15Km付近のカリフォルニアン号の応答は無し(スルー)だった⤵︎

救命ボートには女性と子供から先に乗せる事。
これがまたパニックを生む事になる、、
老夫婦の別れ、親子(家族)離れ離れ、ボートを怖がってギャーギャー拒む老婦人、隙見て先に乗ろうとする老人、ずっと離れなかった老夫婦の別れの葛藤などが描かれる。

救命ボートが無くなると、各人で退船(飛び込み)するしかなかった。
パニくる中、最後の最後まで演奏する演奏家。リーダーが解散と言ってから1人で弾き始めると、またメンバーが戻って弾き/歌い始めるシークエンスは良い。

主人公、二級航海士のチャールズ・ライトラー(ケネス・モア)が言う、
もっと低速で早く氷山に気づいていれば、、
規則以上に救命班を装備していたら、、
生存者は705名、1,500名は死亡した。 

ラストのテロップ、
今日では、乗客全員分のボートと、無線係の24時間体制の義務化と流氷監視隊が見守っている。
「犠牲者の死は無駄ではなかった」というのが事故後の気休めにしか取れなかった。 

死者が出てから、事が起こってからやっと見直されるのは何処の国も一緒か、、


総評:
セミ・ドキュメンタリー・タッチで描かれた本作は、生き残った関係者の証言を元にし、リアリティがある。8割が船員と乗客のパニックに費やされていて事故に於ける状況が無駄無く纏められいる。
当時の製作として大掛かりなクオリティは観る価値有り!

ジェームズ・キャメロンの【タイタニック】と被るシークエンスも有り、本作をベースに拡大したというのも頷ける。

事故の 事実を確認 出来る本作は悪く言えば、忠実で地味、真面目、エンタメ性 には欠けている⤵︎
対するジェームズ版は、3時間中、人間ドラマとパニックが約半々で、パニック中でもジャックとローズの ラヴストーリーに特化/昇華 して抜群にエンタメ性をあげているし、水の量(演出)のスケールも優っているのを再認識/認めざるを得ない!!
こぅ

こぅ