気泡

ひめゆりの塔の気泡のレビュー・感想・評価

ひめゆりの塔(1953年製作の映画)
3.5
当たり前だけど、全体的な見やすさは吉永小百合主演のあゝひめゆりの塔の方が見やすい。
だけど、戦後10年もしないで作ったというのが凄いだけじゃ表現しきれない重みがある。

最初の方で「(本土のために)我々沖縄は多少犠牲になっても」
「犠牲なしに勝利は考えられない」っていうのが…
この言葉に全てが詰まっているように感じた。
先生役やった人達は恐らく年齢的に戦争経験者だと思うんだけど、そんな人達が言うセリフだからこそ重みと生々しさが凄い。

米軍が当たり前のように民間人や武器も無しに逃げてる人を殺せるのも理解できないし、
味方であるはずの日本軍が民間人や女学生に高圧的に対応するのも理解できない。
その中でも歌と冗談と笑顔を忘れない女学生達が強くて素敵で儚い。

直接的な言葉ではないにしても、生理に関しても触れてるのが素晴らしいなと思った。
忘れられがちというか、ノータッチなのが当たり前な感じあるから、こうして触れられているのは素晴らしいと思う。

この作品も、あゝひめゆりの塔も、どちらも全ての人に見てもらいたい作品。
気泡

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