ついに念願の8mm版犬猫を視聴！

まず、8mm独特の風合い、映像の良さが作品をグッと良くしていて、それだけでもとっても貴重な体験だったなぁ。

8mm版にしかないシーンも結構あって、比べたりしてその違いを楽しんだり、かわいいシーンもたくさんあって好き。

当たり前の話だけど、スズとヨーコを演じる役者さんも違うので、別のスズとヨーコになっていて、その違いもとても楽しめたし、初めて観る役者さんだったこともあり、自分たち一般の人に近いからか、すごく近くて愛らしく感じたかな。

やっぱり僕はこの監督が作る世界観が好きだし、この監督が作る作品はずっと観ていきたいと思う。

まず、タイトルが秀逸。
可愛いワンコとニャンコがメインの癒されストーリーでは無いのです。

井口奈己監督って、私からすると恋愛マスターだったりします。
ちょっとエロい北川悦吏子って感じ。
「人のセックスを笑うな」は、タイトルこそドギツイけど中身は胸キュンラブストーリー。話の中身っていうより演者が良い仕事してるからときめけるっていうのもあるけども。

そんな監督のデビュー作である「犬猫」は、男女関係よりも気難しい女同士の友情が題材になっているもの。仲が良くてもどうしても見栄とかプライドが邪魔をしてしまう女と女の関係性。そんな2人の姿がまるで◯◯と◯◯の様なんです。

三角関係に突入してからはひたすらにエゲツない、やりきれない。
自転車に乗って手を振る友達を観た瞬間私は絶叫してしまいました。ホントです。タバスコ、すごい。

主役になる女子2人が住む部屋がオシャレです。
畳、襖、布団、ちゃぶ台、縁側、みかん、そして猫２匹。
この猫の数がポイント！そしてちゃぶ台の上に置かれるものが、みかんからワインと煙草に変わる瞬間！小物使いというか、2人の距離感の変化を当人以外で表現するのが上手いなぁと思いました。

あと、咳してる人がリアルに声ガラガラっていう！！笑

アトムスフィア、はちみつ、おしるこ。8mm版でしかないシーンも輝いてる。
男の滑り方もこっちの方がすごい。

あとやっとわかったけど『犬猫』の犬猫って中村一義の『犬と猫』だと思う。なぜなら部屋にクイックジャパン17号が置かれてるから。

はじめて8mmで映画みたけどちょっとカンドーした。
西荻の南口の裏路地を抜けた先のベトナム料理屋の二階に20人集められて体育座りさせられてみたんだけど、この上映自体かなりヒッチコック・タッチだったと相方に言われた。ぼくもそう思う。次に熱が出たらたぶんこんな夢を見ると思った。