夜行列車に乗ったカリート

ハンニバルの夜行列車に乗ったカリートのネタバレレビュー・内容・結末

ハンニバル(2001年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

リドリー・スコット監督作。
羊たちの沈黙その後を描く、ちょっとグロさが増したホラーサスペンス。

レクター逃亡から10年。大富豪メイスンは復讐のためレクターを探していた。そこでクラリスを使い彼をおびき寄せる事にするが、果たしてどうなるか…という話。

追われるレクター、逮捕したいクラリス、殺したいメイスン、という3者構造。

パッツィ刑事とレクターの駆け引きは狂気染みていて良かったんですが、メイスン一派に誘拐される流れは少し滑稽でした。
クラリスとの追いかけっこに夢中になっていてスタンガンで痛っ!みたいな。
この辺はちょっとマヌケというか。あんた…メリーゴーランド乗ってる場合じゃなくて、早く逃げれ…。

そして師匠のピンチを助けに来るクラリス!メイスンを豚の餌にして、イエーィハッピーエンド…かと思いきや、本作の変なシーンはここから。

怪我をしたクラリスが目を覚ましたとき、レクターはメイスンと通じていた司法省ポールを夕食にしようとしていました。
クラリスを同じテーブルに着かせ、ポールの脳を開けてあれよあれよやる姿を見せます。

この辺がちょっとよく分からんポイントで、クラリスになんでわざわざそんな光景を見せたのかというのが疑問でした。
その後も逃げるためにクラリスではなく自分の腕を切断するという…。

最初は、男としてクラリスを愛してしまったのか…というように解釈しました。自分の食人癖をクラリスにも共有してもらいたかったのかと。
しかし、レクターのこれまでの分析力を考えると彼女がそんなこと許容しないのは分かっているだろうし違和感があります。

気になって調べると、原作と映画でだいぶ結末が違うよう。
原作は、怪我をしたクラリスをレクターが洗脳し、性交したあと同棲して終るようです。ワオ。
クラリスに妹の影を見ていたレクターは、ここで彼女に救われるんでしょうね。
読んでないから何とも言えませんが、これならまだ映画の方が良いか。

そして本作の一番の盲点は、メイスンがゲイリー・オールドマンだったこと。
全然分からんぞあれは。