ハレルヤ

鳩の翼のハレルヤのレビュー・感想・評価

鳩の翼(1997年製作の映画)
3.8
20世紀初頭のロンドン。落ちぶれた中流階級の女性ケイトは、身分の違いで貧しいジャーナリストのマートンとの交際を反対される。そんな中、アメリカからやってきた大富豪の孤児であるミリーと知り合い、ミリーはマートンに恋心を抱く人間模様を描いた恋愛ドラマ。

とにかく色んな意味での美しさが際立っていた作品。まず風景が綺麗。1910年前後のロンドンとヴェニスの美しい街並み。そしてケイトを演じたヘレナ・ボナム=カーター、ミリーを演じたアリソン・エリオットの美しさは必見もの。

特にアリソン・エリオットは「この森で、天使はバスを降りた」の直後の作品という事もあり、あの作品で感じた透明感のある美しさはそのまま。そして不治の病で余命僅かながらも、精一杯生きようとするミリー役を堂々と演じていましたね。

ケイト、マートン、ミリーの3人の複雑な恋愛模様を軸にしつつ、人間の本質をついた奥の深いドラマもしっかりと見せる密度の高い内容。ラストも今まで映画を見て感じたことのない感情が残る印象的な終わり方でした。

目立たない作品ですが、映画ファンなら一度見てみても損はない作品かと思います。
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