月うさぎ

ハリー・ポッターと秘密の部屋の月うさぎのレビュー・感想・評価

4.3
ハリーポッター・シリーズ二作目もクリス・コロンバス監督。なので1と2はイメージも共通な部分が多いですね。特に三作目との差を考えるとなおさら。
まだ幼い主役の子供達が可愛いです。でも確実に成長しているのがわかる。彼らを見守りたいという親心が起動してしまいました。

初登場キャラが色々出てきますが、その中でもやたら目立つのは、屋敷しもべ妖精のドビー。当時ロシアのプーチン大統領に似すぎているとネットで話題に。BBCが運営するホームページで子供を対象に投票まで行われたといいます。その結果、54%が「プーチンに似ている」と答えたらしい。笑える。嘆きのマートルやほとんど首なしニックやら、ロンの兄貴達や妹も活躍してましたね。
ハリー・ポッターの原作をほぼなぞっているのはこの二作目まで。この後の作品から、原作がだんだん分厚くなっていって1本の映画に収まらなくなっていくので、ある意味仕方ない部分も…
ビジュアルはともかく、ハリー・ポッターには古代ヨーロッパからの伝承上の生物が色々登場します。前作でもケルベロス(3頭犬)やマンドラゴラが、本作では観たものは死ぬと言われるバジリスクが。英国は物語の宝庫ですが、時代を経たモンスターやフェアリー達をずっと大切にしているからこそ、これらのイメージを自在に駆使できるのでしょう。
ハリー・ポッターは新しいファンタジーであると同時に、古いイメージの世界を蘇らせたという側面を持っているのですね。
ホグワーツの制服のマントもそう。マグルのデザインも入ってアレンジされていますが、マントとほうきと杖がなくちゃ魔法使いじゃないよね!って原作者は考えてます。

学園もの的な楽しみ方もできる本作は、バトルメインな作りにはしていないので、戦いものが好きな人には物足りなさもあるかも。私のオットなどはハリーが強そうじゃないからつまらないとのたまった。だから、そういう話じゃないんだって!

原作がヒットしたのも子供に読み聞かせする文化のある英国で、大人が面白いって思ってしまった事によるのです。映画は大人が観てたりしますが、基本は子供のための映画としてクリス・コロンバスは撮っているのだと思いますよ。笑えるシーンもかなり多いです。
ハグリッドなんて子供からみても可愛いんじゃない?
月うさぎ

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