amin

刺青一代のaminのレビュー・感想・評価

刺青一代(1965年製作の映画)
3.7
新潟の港と、山や川など自然に囲まれたロケーションであったため、鈴木清順にしてはとても明るい絵の多い映画であった。
主人公の弟の性格が結構頑固で、よくよく考えると色んな問題の発端でもある。
その弟の、奥さんを彫りたいんですという何とも言えない執着は清順っぽい。
しかも、完全に僕の聞き間違いで、奥さんに、彫りたいと聞いてしまって、えっ、奥さんに刺青彫る話?! すごい楽しみ! と途中まで勝手に勘違いをしてしまっていた笑(刺青一代ってタイトルだし)
これによって、うわー、彫られてしまった奥さんどうなるんだろうとか、ご主人にバレるシーン楽しみとか、ありもしないその後のシーンを期待してしまい、とても見間違えました笑(鈴木清順ならそれくらいのことをやるかな、と思ってしまった汗)

中盤まではまぁ並程度の任侠映画だった(仏像を彫るだけだった)ので、これは普通かなーと思っていたが、いよいよ討ち入りに行くところから、清順ワールドが開花した。提灯と血飛沫で赤に染まり、屋敷の襖は黄色、チャンバラシーンは青と、まず楽しい。チャンバラも上から撮った後、真下から撮るという、また清順ならではのアングルが炸裂する。明かりも良かったし、ただでは終わらない清順です。
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