銀幕短評(#682)
「United 93」
September 11th の惨劇は、わたしが4年間のアメリカ駐在を終えて帰国した翌月に起きました。あの惨事をかたるアメリカ映画は多いけれど(わたしもあの夜のNHKニュースで2機目のWTC攻撃を生で見たけれど)、この映画は、観るときっと特別な感情におそわれるだろうと思い、いままで観られずにいました。
また、きょうは8月12日で、日航ジャンボ機123便が空中分解し 御巣鷹山に墜落した日です。あの機には わたしのかなり年長の いとこが乗っていました。それは 若いかれが若いフィアンセに会いに、 たった東京から大阪に飛ぶ便でした。
かれら、もはや死を避けられないものとして観念した人びとが、じっさいに死ぬまでの短い時間に なにを思うのか、想像してみることがあります。わたしには想像しかできませんが。