“無一文です。”

失業し妻に逃げられたガスパール、母親に捨てられたロバンソン、子供に置き去りにされた老人ジャンヌの三人は、海沿いの空き家改築して食堂を開こうとする。それぞれが辛い過去を抱えながらも、全くの他人が家族のようになっていくハートフルフレンチムービー。

どことなく“バグダット・カフェ”を感じる。状況的には全然笑えないのだけど、フレンチ特有のあっけらかんとした雰囲気でクスクス笑えてカラフルな色使いに心がときめく。特にジャンヌは娘に捨てられているのにあの力強い生き様と笑顔がすごいなぁ。無一文でも家族がいなくても人生っていいものなのかもしれない。

• #フランス映画録

毎年1歳づつマイナスしていきたくなるほどの誕生日🎂を迎えた今日、とても優しく温かく、愛おしくなるハートフルな作品に出逢えました💗

ジプシー出身のトニー・ガトリフ監督らしさ満載で、自由に生きるちょっと社会のはみ出し者たちのお話ですが、お気に入りの1本になりました💫
好みのフランス俳優ヴァンサン・ランドン💕とガトリフ監督は意外な掛け合わせ？と思ったけど、思い掛けずに若い時の演技が観れて＋αの高スコアに😍


舞台は南仏プロヴァンスの海辺。娘夫婦に捨てられた老婆ジャンヌ（シュザンヌ・フロン）と出会った失業中のロバンソン（ヴァンサン・ランドン）は見捨てることができずに車に乗せて連れて帰る。同居しているのは妻に去られた兄貴分のガスパール（ジェラール・ダルモン）。2人は廃屋に住みそこで食堂を開くために廃材を掻き集めて改修中だった🏚🍽

2人は錠前屋🔒の仕事で知り合ったが倒産してしまい職なしに。密かに隠し持っていた鍵🔑🗝を使って、元親方の家や知り合いの家に忍び込んでは食材を盗み出してしまうチョイ悪な奴等だけど、することなすことに愛が溢れている💖

ジャンヌは可愛い老婆で直ぐにキス😘をせがむし、ロバンソンはいつでも「元気？」と気遣い声掛ける。ガスパールは大好きなレコードを掛けて想い出に浸る。
ロバンソンは12歳で母親に捨てられた過去があり、気の毒な人間を見るとついつい手を差し伸べたくなる優しい人間。街で見かけた美しくて貧しくて病弱な若い母親とその娘まで引き取って暮らすようになる。

不器用だけど愛情深い中年男の友情、社会のルールに沿わないけど、心を寄せ合って新たな家族を作っていく💞
しかしラスト、ガスパールは型にハマらない自由を愛し、ロバンソンの為に家族を持たせたくもあり、粋な計らいをして流浪の旅に出る🚶🥲


フランスのメロディメーカーのミシェル・ルグランの音楽と、ジプシー音楽がピッタリとハマっていて心地良い🎶

なんとも言えない独特の世界観だけど、カラフルな色使いがフランスっぽく目を引く。2人でペンキを塗る色とりどりの机、椅子に腰掛けて海を眺めていたくなる🏖
鑑賞時も鑑賞後の余韻も多幸感で一杯になりました🥰



☆leylaちゃんのレビューから惹かれ📎してました、私もお気に入りが増えたよ、ありがと〜う💝

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記録。
血の繋がりがなくたって家族になれる。

個人的には平均スコアの高さほどは刺さらず(決してつまらないわけではありません)。そしてレビュー書くのが難しい、不思議なコミュニティのお話。

家族に捨てられた老婆。初っ端から現代の姥捨山的な居た堪れない展開に面食らう。

老婆に手を差し伸べるのは辛い境遇の人を見ると放っておけない優しい心の持ち主ロバンソン。

そして邦題に名を冠するガスパール。ロバンソンと生活を共にするこの男は、老婆を迎え入れることに最初は反対するも、実は優しい心の持ち主。

3人の共同生活は奇妙でありながら、心地よい雰囲気が漂い始める。

なんか良いよね、そんな言葉しか出てこない自分の感性に嫌気が差しつつ、映画は強調してはいないものの、集まったのは皆捨てられた人達という事実が物悲しい。

フランス音楽界の巨匠ミシェル・ルグランによるジプシー調の劇伴が鮮烈。007番外編『ネバーセイ・ネバーアゲイン』もこの人だったのか。観直さなきゃ。