アルルカンベア

フェリーニのアマルコルドのアルルカンベアのレビュー・感想・評価

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
3.6
✴️ 季節は巡り祝祭は続く…
イタリア庶民の日常絵巻🇮🇹🎉

フェデリコ.フェリーニ監督が
少年時代を過ごした
故郷の町の1年を通して
そこでたくましく生きる
人々の日常をユーモラスに
カラフルに描く

「アマルコルド」とは
フェリーニ監督の
生まれ故郷リミニの方言だが

今はもう死語になっている言葉で
“エム・エルコルド"が訛ったもので
「私は覚えている」の意味

どの登場人物もエネルギッシュな 
生命力に溢れている‼️

✴️ 季節の移り変わり、
庶民の祝祭、ファシズムの到来、
家族の精神病理と死別、
春の訪れを告げる空舞う綿毛、
雪景色に姿見せる孔雀、
町一番の美人とのお付き合いを
夢見る少年、
豊満過ぎる?タバコ屋熟女との
唐突な性的な衝突…

自伝や回顧録というよりは
記憶の断片をフェリーニの想像力という
強固な糊でコラージュしながら
作り上げた一種の心象風景とか 
ノスタルジック.ファンタジーと
表現するほうがふさわしい

✴️ フェデリコ・フェリーニの
故郷へのノスタルジーと愛着が 
ひしひしと伝わってきた映画

名声を得た監督にのみ
許される映画を媒体とした
プライベート映像回顧録

ひたすらに自分を映画に
反映させてしまうところが
他の監督にはない感じ…😅