のんchan

ラヴェンダーの咲く庭でののんchanのレビュー・感想・評価

ラヴェンダーの咲く庭で(2004年製作の映画)
3.8
オープニングはまるで『八月の鯨』の続きなの?と驚く程に似た雰囲気。
海辺の漁村で暮らす姉妹のお話。俳優のチャールズ・ダンスが手掛けた初監督作品。

イギリスの名女優ジュディ・デンチ(1934.12.9)とマギー・スミス(1934.12.28)の共演ですが、2人は何作も共演していて実は全くの同い年。雰囲気の違うそれぞれの良さがありますよね。当時69歳かな?まだ階段をササっと軽々と上ってる頃です。
  

1936年イギリス、コーンウォールの漁村に暮らす初老の姉妹、ジャネット(スミス)とアーシュラ(デンチ)。両親の残した庭のある邸宅で、家政婦を雇う財産もある。姉は読書、妹は編み物を楽しみながら優雅に過ごしていた。
ある嵐の過ぎた朝、海辺に打ち上げられている若い男をアーシュラが見つけ近所の人に助けてもらい家に連れ帰る。
彼は渡米途中に難破したらしくアンドレア(ダニエル・ブリュール)と名乗るが、英語は喋れずドイツ語が話せるポーランド人のヴァイオリニストだった。
足を怪我をしていたため、姉妹は屋敷で手厚く世話をする。
アーシュラは遠い昔に思いを馳せ、乙女のようにアンドレアに恋心を抱くようになる...


突っ込みどころは山ほどあります。
・難破したのにニュースは届かない
・足の怪我だったにしろ、良くなっても急いで旅立つ様子もない
・滞在費、食費、医療費、新品スーツセット等を作ってもらったのに払う様子が見えない
・突然現れる絵を描く為に滞在しているという美人のオルガ
・オルガに連れ去られたように去るアンドレア


そんな細かいことなんかど〜でも良くて、恋が成就したことのない妹を姉(恋人がいたが戦死)が優しく見守る姉妹のお伽話のようなものでした。
家政婦役のミリアム・マーゴリーズの愛嬌が笑いを誘いました。

ラストにはアンドレアがコンサートマスターを務めるロンドン公演を2人でお洒落して聴きに行きます。

2人の競演を楽しませてもらう感じでした。


主題曲『ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲』はかつてアイススケートの演技曲に選ばれ、浅田真央、町田樹、宇野昌磨がそれぞれ思いを込めて演じていたのが思い浮かびました。
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