継

モンテーニュ通りのカフェの継のレビュー・感想・評価

モンテーニュ通りのカフェ(2006年製作の映画)
3.5
祖母の言葉に背中を押されてパリへやって来たジェシカ。
カフェのセルヴーズ(女性のウェイター)として働くことに。

パリ8区のモンテーニュ通り。
一流の劇場やミュージックホール、オークションハウスが軒を連ねる一角の、小さな赤い屋根のカフェ・ド・テアトル。(実際の店名はBAR DES THEATRES(バール・デ・テアトル))
そこへ集う人々のテーブルを縫うように巡るジェシカ。彼等が抱える事情に寄り添い、その人間模様を照らし出します。

名声が邪魔をして、逆にやりたい事が出来ずに苦悩するピアニスト
TVや舞台に引っ張りだこだけど、本当は映画に進出したい有名女優
生涯をかけて収集した美術品を訳あって全て競売へ出品する初老の収集家。

それぞれにパートナーや肉親が介在し、思惑が交錯する群像劇。
「トッツィー」「愛と哀しみの果て」「コンドル」等の監督、シドニー・ポラックが映画監督役で何故か出演してました。

『メビウス』では凄いセクシーでしたが、今回ジェシカ役のセシル・ドゥ・フランスはベリーショートでめっちゃキュート。
彼女曰く、人間には電話がかかってきた時に
「クソ、誰だ!(`Δ´)」と苛立つ人と、「誰かしら(´∇`)」とときめく人の二種類がいるそーな。
今月が会計年度末で忙しい自分は、間違いなく前者デスネ(`Δ´)/☎️。

同じように仕事に忙殺されたり悩んだりしてた登場人物たち。
でも「誰かしら(´∇`)」タイプのジェシカが、注文と一緒にストーリーをトレイにのせて軽やかに運ぶと何故だかオシャレにまとまるフランス映画、あーら不思議!

彼女が解決するわけじゃないんだけれど、あーして上手いことクッションになってくれるコがいると何かいいよネって、会社への当て付けじゃなく(笑)ちょっと羨ましく観てました。
アールデコの建築とかエッフェル塔、街並みやカフェのカンジも凄く良くて、ストレス無く観られるのは意外とありそうでないかもしれないです。

この辺は昨年来のデモで当面近づけないですが、ほとぼりが覚めて、自分も時間が出来たら行ってみたいです。
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