みんな大好き学校の怪談シリーズ。
「4」は唯一、リアルタイムに映画で観ることができた作品でした。
学校の怪談シリーズと呼べるか否かで論争すら起きるほどこれまでとは異質な「4」ですが、個人的にはシリーズとは別物と考える方がしっくりくるなと思っています。
明らかに今までのドタバタホラーコメディではなく正統派なJホラーとして仕上がっているからです。
この作品は今までのように愉快な妖怪達の出番はなく幽霊が主役のお話になっており、幽霊が子ども達を1人ずつじわじわとさらっていってしまうという怖さはどちらかというと「リング」に近い演出になっていたと思います。
ただ、確かにJホラー演出が主軸になっているのですがやっぱり子ども向けではあるので怖くなる演出はいっぱいあるのにどこか手加減している感があってなんか中途半端だなと思ってしまうのが正直なところです。
これ以上怖くすると子どもは観れなくなってしまうのでこれがちょうどいいのですが。
じゃあ子どもにとってこれで良かったのかというとそうでもなく、話自体はドラマ性が強くなっているので子どもには伝わりきらないという難点もあって実際、子どもの私が映画館で観た時は怖い以上によくわからなかったなという印象が強かった気がします。
なかなかどの層が楽しめるかが定まらない中途半端な作品になってしまった感を感じますが、学校の怪談という概念を払って別物のドラマ性主軸Jホラーと考えた方がしっくりきて面白い作品だなと思います。
ちなみに、後半の怖いものなしヤエちゃんの探索アドベンチャーが個人的には結構好きです。