たまち

男と女のたまちのネタバレレビュー・内容・結末

男と女(1966年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます


・以前の恋人とは2人とも死別。昔の少女漫画のようなドラマチックで運命的な恋を堪能できる。

・緻密に描かれる緊張感溢れるレースシーン、繰り返される老人と犬のモチーフ、カラーかと思いきやセピアやモノクロになったり、MVのような構成だと思った。

・思い出の中のピエールはいつも歌っていて、ちょっと破天荒でお茶目。お互い髪の毛を洗い合ったり雪の中で転げたりこれも憧れの青春の思い出。回想の中でしか見ていないのに異彩を放ち、忘れられない男として完璧なキャラ造形。
対して前妻のきついこと!レーサーの妻になるなよ…

・お気に入りのシーンは出会いのドライブと日曜日の船。
遠慮がちな目線と不躾な質問、いかにも恋の始まり。船では寒さや揺れならではで抱き合い大きく距離が縮まり、破顔の笑顔が眩しい。大学生の恋を思い出すような、瑞々しい恋の具現化。

・ベッドで『やっぱりダメ』となったところ、妙に冷めてしまった。なんだ今の時間…長くない…?とか考えてしまい。嫌な大人になってしまったなあ、

・自身が恋愛の実りを迎えている今見る作品じゃなかった。もう少し若い頃に見ていたら好きな人を見るたびに思い出す啓示のような作品になっただろう。
たまち

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