ハトのおよめさん

死刑台のメロディ 4K リマスター・英語版のハトのおよめさんのレビュー・感想・評価

4.0
高校の世界史で「アメリカはいい感じだったけど、禁酒法だのあって世界恐慌でグダグダになりした」の辺りで1行くらいでちょい足し程度に触れられるサッコ・ヴァンゼッティ事件
その妙にインパクトのある名前で「イタリアの人がアメリカで冤罪くらったやつだよね〜」という概要は妙に頭に残っていた。
この映画のおかげで、教科書知識に留まっていた理解は、ニコラ・サッコとヴァルトロメオ・ヴァンゼッティという2人の男が巻き込まれ、アメリカだけでなく世界中を紛糾させた大事件だったというものに変わった。
映画的脚色はおそらくあれど、きっと嘘は描かれていないと思うので、歴史の裏でこんな2人がいたんだなぁ、としみじみ。
もう厭になって無気力になるサッコと毅然とした態度を崩さないヴァンゼッティ、どっちにも共感できるけど、辛いだろうな〜。
結末(バッドエンド)は分かりきってるけど、昔から名前だけは覚えてた人達の心情に思いを馳せられて満足、そんな映画だった。