ドキュメンタリー映画の新星、青柳拓監督の最新作。
山梨県甲府市にある障がい福祉サービス事業所「みらいファーム」そこで仕事をする障がい者の方々の日常を切り取ったドキュメンタリー。
本当に優しい映画😊
こんなに優しく見つめるようなタッチのドキュメンタリーは観たことありません。羽織が得意なめぐさんとゆかさん。絵を描くたけしさん、花が好きなケンちゃん、写真で日常を切り取るたつなりさん、いつも一人で居る大森さんとみんな愛おしい。
青柳拓監督は今いちばん注目している監督なのですが、『東京自転車節』はものすごいアクションと世の中の嘘と出鱈目を暴くような映画で「動」がメインですが、『フジヤマコットントン』は「静」の映画なんです。それでも人の映しかたは同じなんです。青柳監督は本当に優しい方だと分かります。
好きなめぐさんに相手にしてもらえず泣いてしまうたつなりさんや、お父さんの病気で仕事に正が出ない大森さんなど、悩んでいる姿は僕らと同じですよ。みんな色々あるけどここが楽しいから来てるし生きてるんです!!!
なのに、なのに…この映画を作るきっかけになった川崎の障がい者施設の大量殺人事件は「障がい者には生きる価値がない」と…。
本当に何なんだよ!!!一緒に悩んだ仲間たちだよ!!!
でもそんな怒りすら描かない。本当に日常を切り取ってる。笑いと優しさがこの映画の武器なのです。
最後はみどりの『朝に夕に』で終わる。
素晴らしい映画でしたよ。