えふ

風よ あらしよ 劇場版のえふのネタバレレビュー・内容・結末

風よ あらしよ 劇場版(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

今わたしが男性と対等に生きていきたいだの、女だからという理由だけで男よりも下の立場でいたくないだの思えているこの社会をつくってくれたのは、間違いなく先人たちのお陰であり、感謝しかない訳なのだし、何事も、先駆者というのは、必ず批判に晒されるであろうし、その当時周りで生きている人たちには、それが世の中の為の正しい主張なのか、それともただの戯言なのかは、その時には判断がつかないかもしれない。
そういった意味ではすごい人なのだろうけど、ひとりの人間として見た時に、手放しで讃えられない気がするのは何故だろう...

価値観は人間の数だけありますし、先人の悪口を言いたい訳でもないですが、物事というのは、どの視点から見つめるかによって、善にも悪にも、正義にも不義にも感じられるな...と強く感じました。

第三者(現代のわたし)からしてみると、正直彼女の人生において嫌悪感を抱いてしまう点がいくつかあったけれども、じゃあたとえば、伊藤野枝さんの人生を生きてください(演じてください)と言われた時(本人視点)、わたしは自由に生きた、思うままに生きた、と思うだろうし、そう言われてしまえばそれで終わりなのでは?とも思った。

人間って難しいな...

ただ、エンドロールで本人の写真が出てきた時、あまりにも幼くて(没28歳)これまたなんとも言えない気持ちになった。
あの激動の人生がたった28年におさめられているのかと思うと、いくら昔の人は10代で結婚して子供産んでとか言われても、あまりにも刹那を生きた人すぎないか、、、と思った。

本当に、世の中のことも、個人的なことも、いろいろ考えさせられる映画でした。
えふ

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