片山幹生

リンダはチキンがたべたい!の片山幹生のレビュー・感想・評価

4.4
いい意味でフランス的な洒脱さ、軽やかな諧謔と風刺を楽しむことのできるアニメーションだった。明るい色調の不透明水彩絵具でサッと描かれたような絵は、美術作品として面白い。その明るさと軽やかさのなかで、ニワトリを巡るスラプスティックな喜劇が展開するが、フランス郊外の貧困と荒廃、ストライキ、警察の無能さ、家族関係など現代フランスの社会問題がサラリと示されている。
オリジナルの音楽もおしゃれ。