カンヌの「アシッド部門選出」と聞いて、どんなにカラフルでぶっとぶ映像なのかしらと楽しみにしてたら「ACID部門」はそういう意味ではないそうで。失礼しました。
小さな出来事がやがて周囲を巻き込むドタバタ劇に発展…という、フランス映画らしい物語。子どもにとっては絵本のように楽しめ、大人視点では低所得者向け公営住宅に住むシングル家庭、ヤングケアラーやら鍵っ子の子どもたち、労働争議などの現実問題が散りばめられた舞台での、パートナー喪失からの回復を描いており、シンプルなほろにがストーリーでした。
アニメーションとしては10年前ならフレッシュに感じたかもしれないけれど「iPad Proだけで作ったのかなー」と邪念が浮かぶ水準な気がしましたが、日本ともアメリカとも違う、絵画やイラストレーションを土台とした欧風アニメは廃れないで欲しいなと思いました。
