冒頭のヴィヴィットで非常にアートディレクションされたベッドシーン、カプリ島での日光浴、インサートのヌードなどB.B.の美しさばかりが印象的だった。特に背中からお尻、足先までの撮り方は素晴らしい。
またプロコシュ宅のブルーのヘアバンド姿のB.B.は、フェルメールの絵画のような美しさ。
男女の恋の終わり、当てつけに浮気する女、そして悲劇的な結末。
奔放なカミーユにB.B.はぴったりとフィットしていた。
カプリ島、海の青、赤や黄の原色の服など挑戦的な映像美は洒落ている。
またジョルジュ・ドリリューの音楽も印象的だった。
「シネスコは良いよ」と言うラングと、「そんなことよりわかりやすさだ!ヌードだ!」の勢いのアメリカ人プロデューサーの対立が裏テーマ。
そしてこの映画はシネスコというゴダールからのメッセージ。
スタッフリストを冒頭にナレーションで説明する方法は、エンドロールがフォーマット化した今見返すと非常に画期的。