クルミん子

人間の境界のクルミん子のレビュー・感想・評価

人間の境界(2023年製作の映画)
3.5
内容が重くて、一言では感想が書けない作品。
まず、ベラルーシはEUとポーランドに嫌がらせをするために、難民を利用して極悪非道の作戦を行った。
ポーランドの国境警備隊も、ウクライナからの難民には人道的なのに、ベラルーシ経由の難民には動物以下ともいえる扱いをする。
難民、警備隊、支援活動家それぞれの立場から考えさせられる作品。
現代の闇の中では、政情が変化すれば、自分だっていつどの立場になってもおかしくない可能性もある。
例えば、北から大量の難民が押し寄せて、日本の平和な日常生活を脅かしたとして、私はその人達に手を差し伸べることができるだろうか。
自分が人として最低限の誇りを失わず、そういう時に果たして何ができるのか。
すでに日本でも、移民問題関連で日々問題が突きつけられている中で、無条件に何でもかんでも受け入れられないという理性という名の拒否感はすでにある。
ただ、政治を超えて一対一の人同士でだれかと対峙した時に、鬼や悪魔にはなりたくないと感じている。
クルミん子

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