これは好き。映画製作≒舞台という、プロデューサーやら監督/俳優間の内部対立が分かりやすく投射されてるだけなんだが、こうした「不自由さ」についての映画をそれと全く無縁であったとしか思えない自由人ロジエが制作していることが只管に不可解。
ゆえにオープニング・ナイトかと思えばそれほど逼迫した時間も流れていないし、飽くまでルノワールをカサヴェテスっぽく撮ってるような贅を尽くした模倣は世代的な特権ゆえひとまず黙認されるものの、果たして本当にロジエが撮るべき主題であったかという疑問は残る。
ま、それはそれとして普通に面白いしグロテスクなメイド衣装やら金玉がどうとか、何よりカジノをあんな殺伐と撮れるのは才能っしょ。シネマテーク!