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チャイム
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目次

チャイムの作品紹介

チャイムのあらすじ

料理教室の講師として働いている松岡卓司。ある日、レッスン中に生徒の1人、田代一郎が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と、不思議なことを言い出す。事務員の間でも、田代は少し変わっていると言われているが、松岡は気にすることなく接していた。しかし別の日の教室で、田代が今度は「僕の脳の半分は入れ替えられて、機械なんです」と言い出し、それを証明するために驚くべき行動に出る。田代の一件後のある日、松岡は若い女性の生徒・菱田明美を教えていた。淡々とレッスンを続ける松岡だったが、丸鶏が気持ち悪いと文句を言う明美に、彼は──。松岡の身にいったい何が起きたのか。料理教室で、松岡の自宅で、ありふれた日常に異様な恐怖がうごめき始めたのだった……。

チャイムの監督

チャイムの出演者

原題
公式サイト
https://roadstead.io/chime
製作年
2024年
製作国
日本
上映時間
45分

『チャイム』に投稿された感想・評価

れん

れんの感想・評価

5.0
低体温な内側から外側へ熱を持って噴出する凶暴性。いつの間にか異空間へと誘われ、いつの間にか置き去りにされるバイオレンス。目に見えない何かの力が作用し、目に見える力で突如として表面化する。不気味なまでに上手く噛み合わない存在が同居する異様な空間レイアウト、その配置が罠のように張り巡らされ、コミュニケーションの不和をも示し何かに侵食されていく。鳴り響く音は現実と地続きであると世界の在り方に疑問を持つ警鐘のよう。誰にも太刀打ちできない恐ろしい世界観で黒沢清監督が世に放つ、理解を超えた面白さ、怖さが濃縮された珠玉の悪夢。
見どころはすごいある。良くも悪くも短い映画の味わいって感じだ。不快がたくさんでとても良い。
黒沢清監督作品。

『蛇の道』のセルフリメイク版や『Cloud クラウド』の公開が待たれる中で、本作を購入してしまいました。

端的に本作はヤバいです。沿線にある料理教室を舞台にしてこんなにも唖然としてしまう物語が展開されるなんて思わなかったです。映像イメージや音声イメージ、演出もライティングもカメラワークも面白い。商業主義の娯楽ではないーそれもいいんですがー全力のヤバさが映画として現れている気がする。

下記のURLからレンタルできますのでみたい方はどうぞ。
(https://roadstead.io/asset/rental/8d2e6759582dec0f5f35fa5a91ca0000 )
スタニング≒非営利の上映会もやってみたいな。開催の目処がたちましたら、コメントに載せます。


以下、ネタバレ含みます。

本当にヤバいんですよ。イメージをリテラルにみて、何コレ?!という感じで。電車が横切ることに合わせて料理教室にいる彼らの影をストロボのように明滅させようなんて考えないじゃないですか。しかも料理教室を舞台にしたロケ地には、でかいテレビが天井に垂れ下がっていて撮影には不向きな気がする。しかしテレビを入れるフレーミングで、全く問題ないように撮れてしまう。何で撮れてしまうのか意味が分からない。

さらに本作は、料理教室に参加するヤバそうな男が、チャイムが鳴っていると幻想を言って自死を遂げる。それによって私たちは音声イメージに着目するのだが、チャイムなど鳴っていない。その代わり電車の音が鳴る。空き缶のガシャガシャといった生活音が鳴る。私たちが普段聴いている音。しかしその音を映画で聴き直すと、何と不思議なことでしょう。殺意や狂気が現れ始めてしまうんです。

料理教室の講師をしている松岡はヤバそうでありつつ、普通の人間だ。しかし問題は抱えている。レストランに声をかけられてシェフになろうとしているが、オーナーと相違があり実現しそうにない。そして教えている生徒からの「わがまま」。どちらもどこかでありそうなネガティブな事象だ。けれどそれらが心に積み重なるとき、生活音がチャイムと化して、〈私〉に狂気をもたらし、他者の殺意に転じてしまうのである。松岡が生徒を前から殺そうと思ったわけではないだろうし、明確な理由はない。けれど殺せてしまう。この衝動性を私たちはもっていることに改めて気づかされたし、物語として理解可能な形で納得させられた。
では松岡はどうなってしまうのか。何か普通に生活している。事件の捜査や警察とのサスペンスは後景に退いてしまう。その代わり生活のサスペンスが続く。松岡が車道の真ん中に突っ立っているのも恐ろしいし、家に戻ったら何をするのかも分からない。

チャイムがずっと鳴っている。それを止める手立ては分からない。だが、本作をみて正しく恐れ、狂気を飼い慣らすことは私たちにできる。そんな生活を始めなければいけない。

追記1
演出で言えば、料理教室のアイランドキッチンを人物がくねくね動くのがとても面白い。
色彩で面白いのは、松岡の着ている青の服と教室外の線路が上を走る壁の色が青で同化していること。そして次のカットでは黄色の壁も登場して、色の差異が出ている。
カメラワークでは松岡が死体を埋めた後に走るアクションをドローンで1カットで撮っているのが凄い。走るスピードが変わるがそれに合わせてフォローするのめちゃくちゃ大変だと思う。そして料理教室で1カ所だけレール使っているのも面白かった。

追記2
私のシリアル番号は「708」なのだが、さっそく今日(2024/05/13)にレンタルされてしまった。これからどう市場原理が働いたり、システムのアップデートがされるのか楽しみ。

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