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ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワーのsonozyのレビュー・感想・評価

3.0
監督や映像監督の95%が男性の映画業界で、これまでいかに女性が、男の視線、男の性的対象物として客体化/搾取された"ショットデザイン"で撮られてきたのか。

その視聴体験により、観客である我々がそれを当たり前のこととして受け入れるよう洗脳されてきてのか。

さらに、その事が映画業界内や一般社会での性差別/性的虐待につながってきたか。

過去からの多数の作品のフッテージを引用しながら壇上で語るニナ・メンケスの講演を聴講するようなスタイルの作品。

(主にハリウッド)映画史に対する重要な問題提起であると感じたし、男性としてハッとさせられる内容もあったものの、彼女の主張に合うように恣意的に切り取ったとも取れるフッテージを繰り返し見せるという手法(観ていない映画はその映像の文脈も分からない)と、インサートされるご意見番的な女性たちのキャスティング、ときおり壇上に置かれた映画館のシート(座席)に座り作品を審査するような彼女の強めなお姿も影響し(笑;)、モヤモヤの残る読後感でした。
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