染夫木智也

鯨の骨の染夫木智也のレビュー・感想・評価

鯨の骨(2023年製作の映画)
3.0
見終わったあとに記憶に残るのは「あのちゃん」だけ。


アカデミー賞国長編映画賞を受賞した「ドライブマイカー」の共同脚本や、ディズニー+で話題のドラマ「ガンニバル」の脚本担当されたおおえたかまさ大江崇允さんが監督の最新作。

映画監督としては2019年にアスリートっていうBL?映画を撮っていたらしい。

本作は、大江監督のオリジナル脚本ってことなので期待も膨らむ。

そして、監督よりも少し話題になっているのがキャスト、『Gメン』落合モトキが主演で、ヒロインにバラエティやアーティストとして大人気の「あの」ちゃん。
実はあのちゃん、過去にもいくつか映画出演しており、一つだけみたけど「血まみれスケバンチェーンソーRED」で、ゾンビを作るサイコサイエンティストを演じていた。
※映画自体は超つまらん。

話は、破局した直後にマッチングアプリで女子高生と出会い、家に連れ帰るがシャワーを浴びているうちに薬で自殺しちゃう。死体を隠そうとするが、気がつくと消えていた。その後、死んだその子はARアプリ「ミミ」上のカリスマであることを知る。

面白そうな要素がいっぱい映画。

劇中に現れる仮装のSNSというか、ARアプリ「ミミ」を利用した世界感が良かった。
ARアプリがよくわからんくてついていけないっておじさんがいるらしいが、いわゆるポケモンGOみたい位置情報とカメラを通した世界を使った拡張現実アプリ。

アプリ起動して、カメラを通すことで、そのロケーションで投稿されている動画を観れるという。これがいわゆる、幽霊が見れるアプリになっていて上手い!!
そして、それがあのちゃんってキャストが超マッチ。

あと死んだ人を、一体どんな人物か?って各地に散らばっている動画を見つけて、知ろうとするストーリーもゲームっぽくて惹きつけられる。

これは面白い映画の条件が揃っているようにみえるのだが、なんかハナにつく雰囲気。

それぞれの要素はおもしろいのに、繋げ方にこだわり過ぎて、理解を追いつかない。
このシーン入ります?って、なにがしたいの?って。

そのせいか、見終わって残ったのは、あのちゃんナカナカ良かったなくらい。

おもしろそうでもったいない映画。